【そば】をもっと知る!
一口に「そば」と言っても、その姿や味わいは実に多彩です。
ここでは、そばの種類について知って頂ければと思います。
- ■Q. 【そば粉】の違いってなに?
- そばの香りや味わいは、同じ原料でも「どの粉を使うか」で大きく変わります。そば粉は挽く際に得られる部位ごとに「1番粉~4番粉」に分かれ、それぞれ色味・香り・食感が異なるのが特徴です。
より上品で淡い風味の粉もあれば、香りが強く野趣のある粉もあり、用途や求める味わいによって適した番手が変わります。
まずはその違いを見てみましょう!
- 【一番粉】
- 一番粉はそばの実の中心(心白)だけを挽いた最初の粉で、白く雑味が少ないのが特徴。苦みやざらつきがなく上品な味わいで、更科そばなど高級そばに使われます。香りは控えめながら甘みと風味が感じられ、滑らかなのどごしを楽しめます。
- 【ニ番粉】
- 二番粉は一番粉を挽いた後に得られる粉で、灰白〜淡茶色。外皮や胚芽が少し含まれ、一番粉より香りと風味が豊かです。ほどよいコシとざらつきがあり、そばの旨みをしっかり楽しめます。二八そばなどのブレンドに使われ、風味と扱いやすさのバランスが良い粉です。
- 【三番粉】
- 三番粉は一番粉・二番粉の後に得られる粉で、外皮や胚芽が多く含まれるため濃い灰色〜茶色。香りと風味が力強く、野趣ある味わいが特徴です。粗めで歯ごたえがあり香ばしさも豊か。田舎そばや五割そばに使われ、十割そばに混ぜて香りやコシを強める際にも用いられます。
- 【四番粉】
- 四番粉はそばの実の外側に近い部分の粉で、濃い茶色で外皮を多く含みます。香りが強く、香ばしさと甘み、力強い風味が特徴。粗めでざらつきがあり、噛むほどに旨みが広がります。田舎そばや十割そばの風味を引き立てるために使われ、個性ある味を楽しめます。
- ※ 挽き方の違い 「石臼挽き」と「ロール挽き」
- そば粉の挽き方には「石臼挽き」と「ロール挽き」があり、風味や食感に大きな違いが生まれます。石臼挽きは低速で丁寧に挽くため、摩擦熱が少なく香りや甘みが損なわれにくい一方、粒度がやや不均一で素朴な食感になります。ロール挽きは高速で効率よく大量生産でき、粒度が均一で滑らかな麺に仕上がるのが特徴です。
挽き方を選ぶことで、そばの個性や仕上がりが大きく変わります。
- Q. 【十割】そばって何?
- そばには様々な配合があります。十割そばや五割そばなど。そば粉が多く入っている十割そばが1番おいしいと思われがちですが、一概にそうとは言えません。「ツルツル感のある二八そばが好き」「黒目のそばが好き」等、自分の好みを見つけていけるのがそばの醍醐味の1つです。
- 十割そば
- 十割そばは小麦粉を使わず、そば粉100%で打つそば。そば本来の香りと風味を濃厚に味わえる一方、つなぎがないため切れやすく高度な技術が必要です。香ばしく深みのある味わいで、そば通に好まれる存在。食感は繊細ながら、香りと旨みが際立ちます。
- 十一(といち)そば
- 十一そばとは、そば粉と小麦粉をおおよそ11:9の割合で混ぜて打つそばのことです。
つまりそば粉が約55%、小麦粉が約45%ほどで、二八そばや五割そばより小麦粉の割合が多く、つなぎが強いため非常に打ちやすく、切れにくいのが特徴です。そば粉の風味は控えめになりますが、弾力のあるしっかりとした食感と滑らかな喉ごしが楽しめます。家庭や飲食店で手軽に扱いやすいそばとして用いられ、そば初心者や食べやすさを重視する場合に適した種類です。
- 二八そば
- 二八そばとは、そば粉と小麦粉を8対2の割合で混ぜて打つそばで、江戸時代から親しまれてきた伝統的なそばの形態です。
そば粉だけではつなぎが足りず切れやすくなるのに対し、小麦粉を加えることで生地に適度な弾力とコシが生まれ、扱いやすくなります。香りや風味は十割そばほど強くはないものの、喉ごしが滑らかで食べやすく、一般的なそばとして広く愛されています。二八そばは、家庭や飲食店でバランスよく楽しめるそばとして定番であり、そば粉の風味と食感の両方を程よく味わえるのが魅力です。
- 五割そば
- 五割そばとは、そば粉と小麦粉をおおよそ半々の割合で混ぜて打つそばです。
そば粉の割合を二八そばより高くすることで、そば本来の香りや風味をより強く感じられる一方で、小麦粉が半分入ることで生地のつなぎがしっかりし、打ちやすく切れにくいのが特徴です。食感はしっかりとしたコシがあり、十割そばのようなもろさは少なく、喉ごしも滑らかです。風味と食べやすさのバランスがよく、そば通だけでなく一般の人にも親しまれる種類で、香り豊かなそばを手軽に楽しみたいときに最適です。
- ■Q. 更科、藪、砂場そばとは?
- 更科・藪・砂場は 「江戸前御三家」と呼ばれ、江戸(東京)で特に格式と人気を誇った三つの老舗そば屋です。
その他にも全国には様々なユニークなそばがあります。
ほんの一部となりますが、ご当地そばを ご紹介します。
- 更科そば
- 江戸前そばの御三家の一つ「更科」は、江戸時代から続く伝統あるそばの流派で、そばの中心部分だけを使った白く上品な粉「心白粉(しんぱくこ)」で打つのが特徴です。色が淡く香りも穏やかで、のどごしが滑らかで上品な味わいが楽しめます。そのため、そばの風味を繊細に味わいたい人や、上品な料理として提供されることが多いです。江戸の庶民文化の中で、格式あるそばとして愛され、現代でも老舗の更科そば屋は高い人気を誇ります。香りや食感の繊細さを重視するそば好きには、欠かせない存在です。
- 藪(やぶ)そば
- 江戸そば御三家のひとつで、発祥や創業時期は不明ですが、有名になったお店が藪の中にあったことから「藪そば」と呼ばれるようになりました。藪(やぶ)そばは、江戸前そばの御三家の一つで、創業は江戸時代に遡る老舗そば屋の流れを汲んでいます。特徴は香り高く、風味豊かなそばと、しっかりとした辛口のつゆの組み合わせです。
そばは外皮をある程度含むため香ばしさがあり、食感は程よくコシがあります。つゆはかえしの醤油とだしのバランスがよく、そばの味を引き立てるよう調整されているのが藪流の魅力です。江戸の庶民から上流階級まで幅広く愛され、伝統と格式を守りながら現代に至るまで高い人気を誇る、江戸前そば文化を象徴するそばです。
- 砂場そば
- 砂場そばは、江戸前そばの御三家の一つで、江戸時代から続く老舗そば屋の伝統を受け継ぐそばです。特徴は、やや黒みを帯びた粉を使用し、香り豊かでしっかりとしたそば本来の風味を感じられることです。つゆは甘口寄りでまろやかに仕上げられ、そばとの相性が抜群です。食感は程よいコシがあり、噛むほどに旨みが広がります。江戸の庶民文化の中で親しまれ、格式ある江戸前そばとして評価されてきました。現在も老舗として、伝統の味わいを守りつつ、多くのそば好きを魅了する存在です。
- 【番外】信越明星の「麺づくり」 について
- 当社の「麺づくり」のこだわりについてほんの一部となりますが、ご紹介します。
麺専業メーカーとして積み重ねた60年の経験と技術。
ひとつひとつの麺を自社直営工場で丁寧に製造。
安心と美味しさを、変わらぬ品質で全国へ。
- 【1】そば専用工場
- 本場・信州の地に、そば専用工場を保有。そば製造に最適な設備・工程設計にこだわり、香り・色・風味を逃さず仕上げます。
大量生産から細かな仕様対応まで幅広いロットに対応可能です。
- 【2】そば開発・製造 実績
- 簡便性を追求した「流水解凍」そばや、本格志向の生そばなど、多様なニーズに応える製品を多数開発してきました。
素材や製法にこだわり、風味・食感・簡便性を実現。量販店・外食店様向けなど幅広い市場で評価をいただいています。
- 【3】100% 自社直営工場 製麺
- 外気温・湿度・素材の状態など、麺の状態は日々変化します。
信越明星の麺は、100% 信州自社工場で製麺。加水量などを調整し、最適な条件となるよう日々調整を行っています。


